親しい同僚のお葬式に行ってきました。

毎日のように話をし、
人間としても尊敬して大好きだった人でした。

土葬なので、最後に穴の中に入った棺桶に、
家族や参列者が土をかけて式を締め括ります。

埋められた棺桶を見下ろすところまで近づいた時、
彼女はこの箱の中にいるんだ。
もう触れることのできないところに行ってしまったんだ。
と実感。

と同時に、
荒れ狂う感情の激流に放り込まれた感覚に陥り、
突然の激しい感情に困っていたら、
近くにいた、女神のように優しい心と声を持つ知人が気づいてくれて、
彼女の胸で泣かせてもらいました。
周りにいた故人と近しい方も支えてくださり、グループ号泣。

あまり人に頼るタイプではないので、貴重な体験でした。
安心感を与えてくれました。ほんとうにありがたかったです。

いざ、土をかけるぞ、と直前、心細くなったとき、
聖職者の人が話しかけてくれました。
「この箱に入っているのは、単なる身体なの。
彼女の魂は解き放たれて自由になっているのよ。心配しないで。
信じるのが難しいなら、何かサインを見せて!って彼女に頼んでもいいのよ。
彼女のミドルネームは私たちの民族の言葉で鳥という意味だから、
鳥を使ってサインを見せてくれるかもよ。」

鳥!

思う当たる節があって、すぐさま聖職者さんに言いました。
「今のあなたの言葉ですごく癒されました。
実は彼女が亡くなった数日後、家の屋根にとまる鳥を見つけました。
何故だかわからないけれど、その鳥がすごく気になったのです。
これはなにか特別な経験をしているのだと、理屈を超えた実感がありました。
その鳥は屋根から降りてきて、私の方に近づいてきたあと、また空に羽ばたいていきました。
今彼女のミドルネームが鳥というのを知って、いろんなことが腑に落ちました。」

聖職者さんは、ほらね、という感じでにっこり。

そっかー、やっぱりあれは特別なことだったんだな、と納得しながら、
彼女に感謝を言いながら土をかけて、私の中での弔いの区切りが一つできました。

コメント

limei
2021年4月26日17:58

すごく分かります。
亡くなった後、サインを送ってくれて、またそれを共有できると、
きちんとお別れができた気がしますよね。

まな
2021年4月27日9:44

limeiさん
ほんとそうですね。
直感とか信じない方なんですが…普段はこんな私でもわかりやすいサインを送ってくれたんだと思いようにします。個人で処理するのではなく団体でやることに意味があるのだなあ、習慣とか儀式ってよくできているなあと、妙に納得しました。

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